経済を教えてくれる父が欲しい

最低賃金に近い時給でへとへとに働き、

「仕事のスケジュールとか自由が効くし、まあこんなもんか…。こんなもんなの！？
世の中のお金を握っている人たちって何者なのよ！？てか、経済操ってるのだれよ？」

みたいに疑問を持っているわけです。

てか、疑問を持つのが遅すぎただろうか、私。

今週のお題「本棚の中身」

帯が派手。

父が娘に語る経済の話

うちの両親は私が幼い頃に別れてまして、そもそも父無しで育ってますし

母は経済とか金融とか全然わからん人でしたし

父だって経済の専門家ではありません。

じゃ、よそんちのハイスペック父さんに教えてもらおうじゃないか。

小説の続きが気になるが如く読める

経済の本、って聞くと「１行読むたびにわからん用語が出てきて、調べるの～？」

みたいに思ってましたが、

この本は10代の離れて暮らす娘さんに説明するように書かれたもの、とのこと。

なんか、読めそうな気がしてきた。

実際、難しい用語など使わず

わかりやすい例えや物語を例に出して話を進めたり。

それでそれで？つづきは？

と読み進められるのです。

そんなこと教えてもらわなかった

1章の内容を軽く紹介。

娘さんはオーストラリア在住だそう。留学でしょうか？

そこで、このような疑問を投げ掛けます。

なぜアボリジニがイギリスを侵略しなかったのか？

イギリスの方が科学技術や国家などの制度が進んでたから、だけど、逆にならなかった理由？？

逆？そんなん考えたことがなかった。

筆者によると、

ユーラシア大陸は食べていくために農耕を発展させ、

飢えないように余剰(収穫した食料や来年の種)を管理し、

それにより国家やら権力やら色んなもんが発展した、と。

一方、自然の恵みが豊かで農耕をせずとも食べていける地域はそういったものが発展しなかった、と。

↑この辺の話を読んだだけで目からウロコでした。

ほかにも「全ての富が借金から生まれる」とか、

世の中の機械化が進むことを、イカロスの翼や映画マトリックスの話を引き合いに出して説明したり。

まだ読んでる途中なんですけど、グイグイ引き込まれますね～。

思考停止するな!

筆者はヤニス・バルファキスさん。

ギリシャの経済危機時に財務大臣を勤めた経験もあり、大学で教鞭を執りつつ、ベストセラーを出す

という凄い人。

「元々素晴らしい頭脳をお持ちなんでしょうねー。」

「娘さんも裕福で良い教育を受けて、素晴らしい人材に成長するんでしょうねー。」

…で、終わるな！！私たち一般人！

この本を読んだからって世界を牛耳れるわけじゃないけど

お上や金を握っている人たちが何を考えて何をしようとしてるかは判ってくるかと。

素晴らしい頭脳や経験を、一般人がわかる言葉で説明してくれてるんですよ。

私のような遅咲きの中年はもちろん(咲いてる？)、

若い人にぜひ読んでほしい一冊です。

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